インターネットの難しさ。

週刊!木村剛で、先日書いたネットバンキングに関することのトラックバックをいただいた。まあ別にすばらしい洞察として取り上げられたわけでもなんでもないが。
うーむ。木村剛様に読んでいただけるなんて、ネットって怖いですね。(笑)


というのはさておき、また新しいエントリで
インターネット上ではセキュリティなんてないも同然だよっていういろんな技術者さんのBLOGエントリを引用して(そのうちの一つがうちだったわけだが)、「馬鹿はサイレンで騒ぎ、インターネット利用者は激減する!?」なんてのが追加された。
ま、インターネット利用者が激減するってのはないにしろ、現状のセキュリティに対するインターネットそのものの意識の低さってのはやっぱあると思う。
そのエントリへのトラックバックで、酔うぞの遠めがねさんが「メールについては基本的に暗号化することになるのでしょうかね?」というのがあったのだが、うちの会社なんかでは送受信メールの暗号化が原則禁止されています。なぜなら「暗号化されたメールは、ウイルス対策ソフトによるウイルス検知ができないため。」だそうな*1。別に緩い制約なので勝手にやってたところでたぶん怒られはしないと思うんだけど。
ネット上は誰でもその内容を読めるように情報が流れてるからセキュリティ意識をもって暗号化という手段を考えたのに、ウィルス検知ができないからその手段をとることを禁じられてしまう。これってどうなのよ*2。もともとインターネットの始まりは信頼(といってもシステム的信頼じゃなくて人間的信頼)をおいたドメイン間でのイントラネット通信みたいな感じではあったから基本的に性善説に基づいているとはいえ、ここまで利用者が広がっちゃったからにはやっぱ何とかせねばならんよなあ。最近ではハッシュの脆弱性なんて話題もあったばっかだし、一朝一夕には行かないだろうし、いたちごっこは続くんだろうけど。
そんなこと言われたら一体何に頼ればいいのかと一般の利用者は危機感を覚え、ネット利用から遠ざかる、なんて可能性も考えられなくもないが、人間てのは当事者意識の弱い生き物で自分に発生するまで事件は自分に影響を及ぼすものだとはなかなか考えられないし、もし発生したところでちょっと時間がたてば世の中回りまわってるんだから今度自分のとこに事件が起こるのはずっと後のことだろうからいいや、的な意識が働いちゃうんだよなあ。


そういや、Internet2はどうなってんだろ。

*1:この通達が出た時、個人的にこれを決定した偉い人とメールで(最後は電話で)議論したが、決定は覆せなかった。

*2:暗号化キーの管理権限みたいのをウィルス検知アプリケーションに与えておけばいいのかも知れないが、ウィルス関連は直接いじったことないんでよくは知らない